体を整えるツキを呼ぶカラダづかい

「知」から発するものよりカラダの方が僅かばかり正直である。かって棲んでいた「感覚の世界」を主体にするとうまく生きられる。体から入る、気持ちから入らない。カラダは流体である。流れるカラダは、速度も距離も関係なく一瞬で巨大なエネルギーを生み出し相手が吹っ飛ぶことがある。「感覚」は、触れるのみで掴もうとしてはならない。理想的なカラダの動きは、葉っぱが木からフワフワと落ちてくるような自然な動きで力がどこにも入っていない。人工的な環境で生きている人間にとっては「感覚」を学ぶことは一筋縄ではいかないが違和感を取っ掛かりにすると自然な「感覚」を操りやすくなる。「目的意識」は、カラダに力が入ってしまうので「ほんの少しだけ」という微妙な感覚をその瞬間持つとカラダからムダな力が抜ける。力が抜けた強い人の動作は見えない。また、一瞬だけ早く結果をイメージする。そうすると目的意識からカラダは解放される。現代人は、頭で考えて行動する習慣が刷り込まれているためカラダのバランスが崩れている。そして、文化や習慣の中で培われた「人工的な動き」を専らしている。危機に曝されたカラダからホンモノの動きが出てくる。言語の使用で眠っていた本能が刺激される。「感覚」の極まった世界に千日回峰行という修行がある。われわれの感覚は未だ知られていない未知の領域がたくさんある。かくして商業主義が極まったニセモノの世界にはホンモノ感を持った人にお目にかかることは滅多に出来ずニセモノばかりが溢れ返るのである。最近の出来事であるが、TVによって寵児となった政治家もニセモノであるため必然的に詰んでいるという事が解かるのである。桜井章一という人はホンモノである。